The Defensive Investor

８月末の平均リターン -4.328% 参考 TOPIX -9.730%

７月末の平均リターン -1.249% 参考 TOPIX -1.407%

ベンジャミン・グレアムが，名著「賢明なる投資家」の中で作った言葉です。もう一つは，「積極的投資家」ですが，分かりにくいですね。

Defensive Investor, Active Investor という原文どおりの名前の方が分かりやすいかもしれません。

グレアムは，およそ株式投資に関わろうとする人は，防衛的投資家としてのスタンスをとるべきだとし，次のルールを守るように提唱しています。

1. 分散投資をすること。
2. 銘柄選定にあたっては，計量的な基準をクリアすること。

２番目の計量的な基準とは，「賢明なる投資家」の中では次の７項目とされています。

1. 適切な規模
2. 財務状況が十分に良い
3. 最低過去２０年間，継続的に配当がある
4. 過去１０年間，赤字決算がない
5. １株当たり利益が，１０年間で最低３分の１以上伸びている
6. PBR 1.5 倍以下
7. 株価が過去３年の平均収益の１５倍以下

３番目の基準は，個人では２０年間のデータは集めるのが難しいと思われます。

また，５番目の基準については，日本がこの１０年間，デフレの状態にあるということを考慮に入れなければなりません。

その上で，私が自己流で作った基準は，次の５項目です。

1. 株主資本比率５０％以上
2. 総資産額もしくは総売上額が１００億円以上
3. PER が 10 以下
4. 業界で３位の規模、あるいはそれ以外の理由でも有名だと思えればＯＫ
5. ７年以上、無配がない

この基準に基づいて，多少は私の主観を交じえて2005年から検証をしています。ただし，２００８年から２０１１年までは放ったらかしですが。

本来，市場平均を超えるリターンは望めないはずなのですが，防衛的投資家の投資基準によって選定された銘柄のリターンは，市場平均のそれを大きく上回り無視できないものとなっています。